Mixtape と聴き手としての芸術活動
Mixtape と聴き手としての芸術活動
note
グレン・グールドは録音音楽で聴衆の音楽参加を謳った
テクノロジーと人間の関係
LPまたはコンパクトディスクからオーディオカセットにミックスを録音するプロセスは技術的に簡単ですが、複数のミックステープを作成する多くの音楽ファンは、最終的にミックステープ形式に伴う実用的および美的課題( the practical and aesthetic challenges )のいくつかに直面することを余儀なくされます /cd/mixtape, cassette tape, playlist 複製技術と「作曲家・演奏家・聴き手」の芸術活動への自律的な参与
グレン・グールド
さらにグールドは、レコードの登場によって、音楽を聴くという営為も、コンサート・ホールに縛り付けられる制約から解放されたと見る。コンサート・ホールにおけるただ一回の「本番」ではなく、何度でも、都合のよいときに演奏を耳にすることができるようになったのである。加えて、レコードによって生の演奏会では聴き取れないような多くの音を聴き分けることも可能になった。録音・再生技術の進歩によって、コンサートでただ受け身となって音楽を楽しんでいた聴き手は、レコードによって芸術への「参与者」となって来たのだ。ここに、演奏家は作曲家の意図を忠実に再現し、それを与えられたものとして聴き手は受け入れる、という一方的な従属関係は崩れ、「作曲家・演奏家・聴き手」の三者がそれぞれ自律的に芸術活動の一端を担うという「参与の構造」が生まれるとグールドは考えた。